便秘対策の工夫

寝たきりにならないために

 老いは誰にでもやってくるものです。そして、どんなに健康な人でも、若いときに比べて筋力が落ちたり骨がもろくなってしまうのは仕方のないことなのです。しかし高齢化が進んでいるこんな世の中だからこそ、病気にならない、けがをしない、自分のからだは自分で守るという予防医学が大切になってきます。

 寝たきりになってしまう前に、その予防に努めましょう。寝たきりになってしまう原因の多くは、脳卒中と骨折と言われます。脳卒中の危険因子として高血圧、糖尿病、飲酒、喫煙、肥満、ストレスなどが挙げられますが、どれも生活習慣病の危険因子と同じです。つまり、毎日の生活を見直し、生活習慣病を予防することが、寝たきりにならないためのひとつの道と言えます。また、年をとるとカルシウム摂取が不足したり骨を作る機能が弱くなったりして、骨が折れやすくなります。尻もちをついただけで圧迫骨折を起こしたりします。骨折をすると、その治療のために安静にしておかなくてはいけないため、寝たきりの道へ進みがちなのです。骨折を予防するには、家庭内では転ばないように床の段差をなくすなどの工夫をする、本人はカルシウムの摂取量を増やしたり運動をして筋力をつけることが大切です。食事などの生活習慣を変えていくことだけでなく、安全に暮らせるよう生活環境を整えていくことも予防医学に含まれます。

 からだ全体の調子を整え、バランスよく動くための体操を行なうのも効果的です。体操は思いつきで行なうのではなく、少しの時間でもよいので毎日続けて行なうことが大切です。始めはラジオ体操のような一続きの全身体操ができなくても、ベッドの上でできるような簡単な手や足の体操から始めて、徐々に自分の体力に合わせていろいろ試していくとよいと思います。両手の指を、親指から順に折り曲げ、今度は小指から順に開いていくという指折り体操や、足の指を開く体操、足首を前後に動かしたり回す体操、それだけでも脳の働きを活発にしたり冷え性対策や脳梗塞予防につながります。場所や時間を選ばず気軽に始められる体操、ぜひ毎日続けてみてください。

 

便秘対策の工夫

 普段から何気なくやっていることの中にも、病気やつらい症状から自分のからだを守る習慣があります。「予防医学を持続しなきゃ!」と気負わなくても、毎日の生活の中でちょっとした工夫をするだけで、健康習慣が身につきます。毎日、苦もなく、そしてできれば楽しく続けられてこそ、予防医学の実践と言えるでしょう。

 女性に多い便秘、また子どもでも便秘で苦しむことがあります。ここでは、お母さんが自分のため、家族のためにできる、ちょっとした便秘対策の工夫を紹介したいと思います。

 (その1)朝、起きぬけに冷たい水か牛乳を1杯飲む。空腹の胃に冷たい水を入れると、胃の運動開始に影響され腸の蠕動運動が活発になります。牛乳には下剤効果も期待できるので、水で効果が感じられなかったら試してみるのもよいかと思います。(その2)朝食をきちんと食べる。しっかり朝食を摂れば胃が動き出し、大腸も動き始め、便意が起こります。(その3)なめこや里芋のぬるぬるを落とさずに食べる。その他オクラや山芋のぬるぬるも同様で、水溶性の食物繊維が含まれているので、できるだけぬめりを落とさずに食べた方が胃壁を保護したり便をやわらかくする効果が期待できます。(その4)いも類を毎日食べる。さつま芋は特に食物繊維が豊富で、甘みがあっておいしいので量を食べられます。できれば皮をむかずに調理した方が、便秘改善には効果があるでしょう。その他じゃが芋や里芋など、毎日どれかを食卓に並べるとよいでしょう。こんにゃくも、いもの仲間です。(その5)梅干しや酢の物を摂る酢の物や梅干しの酸味は腸を刺激します。ただし、梅干しを食べ過ぎて塩分の過剰摂取にならないように気をつけてください。(その6)下剤効果のある食品を取り入れる。プルーンやアロエ、どくだみなどには緩下剤効果があります。プルーンは生やドライで、アロエは葉の部分を刻んでそのままか煎じて、どくだみは干してお茶と一緒に煎じてもよいでしょう。ただしこれらの食品は一度に大量に摂ると下痢をすることもあるので、少量から試してください。